クリスマスイブの夜、トナカイの引くソリに乗り、街中の良い子のところへプレゼントを配る白ひげモジャモジャ、赤い服、ふくよかな伝説のおじいさんがいますよね。そう、我らがサンタクロースです!信じる人の心の中には必ず居ると言われており、慈善の精神が存在するところに彼は必ずやってきます。そんなサンタクロースの由来について調べてみました!
モデルとなったのは聖ニコラウス
紀元前4世紀頃、東ローマ帝国小アジアのミュラ(現在トルコ)に実在していた司教(カトリックの聖職位の一つで、監督や指導する役割)聖ニコラウスという人物がおり、とある貧しい家庭を救ったお話がサンタクロースのモデルになっているようですね!
- ギリシア語「ニコラオス」
- ラテン語「ニコラウス」
- スペイン、フランス語「サン・ニコラ」
- イタリア語「サン・ニコラ」「ニコラオ」
- ロシア語「ニコライ」
なぜ靴下の中にプレゼント?
さて、先程「とある貧しい家庭を救った」と書きました。このお話を少し深堀りしていくと、靴下の中にプレゼントを入れるという風習がなぜできたのかが見えてきます。
それは次のようなお話でした。
とある3人の娘が住んでいる家族。かねてより長女は「結婚をしたい!」と強く願っておりましたが、大変貧しい家庭だったためそんな資金は用意できないどころか、身売りをも余儀なくされる状況でした。
ある日ニコラウスはその家族の存在を知り、「救ってあげたい!」と思うようになりました。
そうしてその真夜中、家族に気付かれないように家を訪れ窓から金貨を投げ入れたのです。ちょうどその時、暖炉には靴下が干してあり、ニコラウスの投げ入れた金貨は偶然にもその靴下に入りました。
その金貨により救われた長女は身売りを免れ、幸せな結婚をすることができたのです。同じことを次女、三女の時も繰り返しその家庭を救い続けたニコラウス。
両親はいつの日か直接会って感謝の気持を伝えたいと思い、「三女の時もまた来てくれるかも」と夜ずっと待ち構えていました。予想通り姿を現したニコラウス。両親はやっと感謝の気持を伝えることができました。
最後にニコラウスは「このことは誰にも言わないように」と言い放つと、姿を消したようです。
このニコラウス司教の神対応により、靴下にプレゼントを入れるという風習が生まれたのですね!
とてもお似合いの赤い服について
トレードマークとも言える、サンタクロースの赤い服。これには特段深い理由があるわけではなく、ニコラウス司教が儀式の際に着ていた服の色が赤色だったという由来のようですね。
ちなみに「コカ・コーラの広告によるものだ」という一説もあるようですが、由来がコカ・コーラの広告であるというのは間違いで、定着したきっかけになったという捉え方が正しいようですね。
赤鼻のトナカイはどうやって生まれた?
通称:赤鼻のトナカイですが、名前はルドルフといいます。
1823年にニューヨーク在住の学者「クレメント・クラーク・ムーア」が書いたとされる詩「聖ニコラスの訪問」にサンタクロースのソリを引くトナカイが登場するのですが、その8頭のトナカイの中に赤鼻のトナカイは含まれていませんでした。
時代はそこから一気に100年程移動します。1930年頃、アメリカシカゴに「ロバート・メイ」という一人の男がいました。とあることをきっかけに彼は詩を書いたのですが、そこに登場するのが「赤鼻のルドルフ」でした。
ではそのきっかけとは?
ロバートには2つの宝物がありました。
それは、妻の「エヴリン」と、娘の「バーバラ」です。
「ロバート」はこの2人のために、一生懸命働いていたと言っても過言ではありません。
決して裕福ではないが幸せな日々を送っていたある日、愛する妻「エヴリン」が寝込むようになってしまいました。ガンに冒されていたのです。
そんな妻「エヴリン」の様子を見ていた娘「バーバラ」は、ロバートに対して次のような無邪気な質問を投げかけたのです。
『パパ。私のママは、どうしてみんなのママと同じじゃないの?』
その問いにロバートは次のようなお話をしました。
むかしむかしのことだよ。ルドルフっていう世界に一頭しかいないトナカイがいたんだ。
それは不思議なトナカイでね、どうしてかっていうと、でっかくて真っ赤なお鼻をしていたからなんだ。
あだ名はもちろん「赤鼻のルドルフ」。でもね、ルドルフはそのお鼻のことでいつも悩んでいたんだ。みんながそれを見て大笑いするし、ルドルフは自分の家族にまで馬鹿にされていたんだ。
ところがね
あるクリスマスイヴの夜、サンタさんはいつもどおりソリを引いてくれるトナカイチームを迎えに行ったんだ。
そして、いざ出発という時になると、突然霧が広がり始めてしまい、みるみるうちにとても深い霧と変わっていき、サンタさんは出発できず困っていたんだ。
そこでサンタさんはふと思い出したんだ。「赤鼻のルドルフ」の存在を!その時のルドルフのお鼻はなぜかいつも以上にキラキラ輝いていたんだよ。
その夜ルドルフは9頭のトナカイの先頭に立ち、まばゆい光を放ちながら立派にソリを先導したんだ!
いつもみんなから笑われ、馬鹿にされていた真っ赤で大きなお鼻は、この時から一番みんなから羨ましがられるものに変わったんだ!
幼い娘「バーバラ」とのお話をきっかけに詩が世に誕生し、赤鼻のルドルフは生まれました。
まとめ
クリスマスイヴの夜に夢を与え続けるサンタさん。その起源や由来を調べてみてもやっぱり素敵なエピソードでした。
個人的にはトナカイの話が印象的でしたね。
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